東洋経済新報社様 事例:OpenWrap導入でPV単価が23%向上

Post on June 20, 2018 by Harui Imai

Harui Imai Senior Customer Success Manager Japan

広告枠運用の課題

経済・ビジネスジャンルで雑誌や書籍の発行を手がける東洋経済新報社様。同社が運営するビジネスニュースサイト「東洋経済オンライン」は、ウォーターフォール型の広告運用とその収益構造について課題を持っていました。

ウォーターフォール型での運用はインプレッションが分断されてしまい、「バイヤーに対し広告枠の評価が正当に行われていないのではないか?」と言う懸念や、パートナーごとの正当な評価が難しく、収益を最大化するためにウォーターフォールの順番やフロアプライスの変更を頻繁に行うなど、運用面の課題がありました。

ウォーターフォール型では一般的に、以下のような機会損失の可能性が考えられます。

上記の左側はウォーターフォール型のオークション形式を示した図で、実際は上から3番目のパートナー#3が300円で約定する可能性があったにもかかわらず、ウォーターフォール型では上から順にリクエストを読み込むため、パートナー#2の220円の入札が約定してしまいます。一方で、右図の「ヘッダー入札」の場合は、それぞれのパートナーの入札が一斉に、かつ同時に行われることにより、最も価格の高い300円で入札しているパートナー#3が約定し、収益を最大化することができるのです。

更に、ウォーターフォール型では、ページのローディングに負荷がかかるという問題があります。東洋経済オンラインでは広告運用のため利用するパートナー数が多く、ページの読み込みに時間がかかっていました。場合によっては、広告の表示が完了する前にユーザーがページ遷移やスクロールダウンを行うケースも想定され、広告枠のビューアビリティの低下に繋がっていることも考えられました。

こうした理由から東洋経済新報社様は広告パートナーをひとまとめに扱うことのできるラッパーソリューションの導入を検討されていました。

PubMaticのアプローチ

数あるラッパーソリューションの中から、東洋経済新報社様はPubMaticのOpenWrapを選定頂きました。

OpenWrapは、「早い者勝ち」で不公平なウォーターフォール型の広告オークションを、公平なオークションモデルへと転換させます。これによって、より収益性の高いパートナーが入札で勝てるようになり、収益性が向上したのです。在庫は分断されずに、すべてのファーストコール在庫をバイヤーに一度に送れるようになったことから、在庫の透明性が高まることでより単価の高いPMP(Private Marketplace)などの案件の獲得が期待できます。

また、OpenWrapはオープンソースの上にレポーティングツールやダッシュボードを備えたソリューションであるため、独自製品では得られないプロダクトの透明性と、オープンソースで自社開発した場合には得られない手厚いサポート、両方を一つのサービスで得ることが可能になりました。

東洋経済新報社様は、ヘッダー入札によってより幅広いパートナーからの広告の買い付けを期待できるのに加えて、ウォーターフォール型での運用工数を大幅に減らすことができました。OpenWrapでは反応時間の長すぎる入札者を除外することもでき、課題であった広告表示に関するレイテンシーの問題も解消することが可能となったのです。

東洋経済新報社様は、ヘッダー入札によってより幅広いパートナーからの広告の買い付けを期待できるのに加えて、ウォーターフォール型での運用工数を大幅に減らすことができました。OpenWrapでは反応時間の長すぎる入札者を除外することもでき、課題であった広告表示に関するレイテンシーの問題も解消することが可能となったのです。

数字に表れるOpenWrapの成果

東洋経済新報社様がOpenWrapを導入したのは、2017年9月。導入以前と比較して、売上は上昇し、PV単価が23%向上しました。

 

株式会社 東洋経済新報社 ビジネスプロモーション局 メディアデザイン部 新津 尚男氏

「2017年9月にOpenWrapを導入後、2カ月ほど売上が向上し、PV単価が上昇*しました。複数のパートナーを追加することも大変スピーディに行えるので、幅広いパートナーを引き続き運用できることも導入メリットだと思います。OpenWrapは非効率的なウォーターフォール型に偏っていた配信構造の見直しに貢献しています」

*2017年5―6月と同年11―12月との比較